元看護師の薫です。実は私、看護師をする前に保育士をしていた経験があります。
男性保育士はまだまだ数が少ないのが現状です。いくつかの保育園で集まっても、やっと1人いるかいないか程度では無いでしょうか。
女性ばかりだとギスギスしやすい職場でも、男性が一人でもいると雰囲気は和らぎます。そんな男性保育士は「女ばっかりの職場でラッキー」とはならず、女性社会の中でもいろいろ苦労があるようです。そんな中でがんばっている、1人の男性保育士をご紹介しましょう。
男性保育士は癒し担当でもある
男性保育士が増えたとはいえ、まだ男性保育士への偏見はあります。「小児性愛者じゃないの?」と平気でいう親もいます。そんな親からのクレーム対応のために、女の子のトイレトレーニングやお着替えは、男性保育士だけにさせないというルールがあることも多いです。
私がいた保育園には160cm、28歳の可愛い系男性保育士Mがいました。オネエ系ではなく、さわやかなお兄さんという可愛さです。
M先生は顔も可愛くおだやかなので、ママたちにも大人気でした。それでもたまに悪質な親もいましたが「時代ですし仕方ない」と悟ってもいて、私たち保育士の癒し担当でもありました。
M先生は同僚たちにも愛されていましたが、それは男性的な意味ではなく
「嫁にほしいね」
「おかあさんみたいね」
と日々、微笑ましく見守る感じでした。
しかし、そんなみんなのお母さん的ポジションのM先生にある時、のちに天敵となる存在が現れたのです。
ある存在をきっかけに日常が変化する
途中採用で入ってきた美人保育士Y先生、38歳バツイチ独身。Y先生は大声で騒ぐことのない微笑の保育士でした。クールビューティーな保育士も、たまにいます。
Y先生は途中採用なので、M先生が指導役となりフォローの形でよく一緒にいました。
園長先生が
「結構、点々と保育園変わってるから、どうかなって思ったんだけどね。特に問題なさそうねー」
と言ったので、私たち保育士は
「最初は猫をかぶって、そのうち同僚いじめとかするのかしら」
「M先生をいじめたりしたら、みんなで戦おう」
と休憩室でもワイワイと騒いでいました。しかし、私たちの思いとは裏腹に、Y先生はとても真面目な印象でした。
Y先生が入職して2か月たったあたりから、M先生の様子がおかしくなったのです。
休憩時間も来ずに
「仕事が残っちゃって。ちょっとやってきます」
といって一人の時間が増えてしまいました。
同僚の先生たちと「仕事のストレスが溜まっているのではないか」と心配し、M先生をよくよく見守ることになりました。
すると意外なことが、すぐに発覚します。
子どもたちが帰ったあとは保育士の時間
保育士は子どもたちが帰ったあと、掃除や翌日に使うものの準備のために遅い時期は21時頃まで残る日もあります。
そんな残業中、同期のO先生が私を「静かについてきて」と呼びに来ました。何事かと思いつつ付いていくと、M先生のクラスが見える死角の部屋でした。
O「見てみて、あれ。やばくない?」
そう言われて、M先生の薄暗い部屋を覗くと窓辺に手をついてM先生が立ってます。
よく見ると、その後ろからY先生が密着しているのです。
「どういうこと?」
と不思議に思っていると、Y先生の手がM先生の股間を前からさすっているようです。
私「マジ?」
O「すごいよね!でも、こないだから見ているけど、Y先生結構すごいことしてるのよ」
私「何を?」
O「M先生と廊下で通り過ぎる時に、お尻をわしづかみにしたり。あぐらかいて作業しているM先生のズボンをずらして、お尻の割れ目をなぞってたり」
私「ん??マジ?っていうか、それ見てるの?」
O「いやー、付き合ってるのかなって思って。子どもの前だと悪影響だけど、子どもたちがいないところでだし」
私「付き合ってても、職場でする?」
とO先生と話しながら見ていると、M先生が立ったままジタバタしています。なにをしているのかよく見ると、下半身がカーテンで巻かれていることがわかりました。
O「まさか...」
私「うそでしょ、そこまで?」
そのカーテン裾からは、Y先生のエプロンが覗いてカーテンが膨らんでいます。
カーテンの中で、Y先生はM先生のペニスを咥えていたのかは直接見ていないのでわかりませんが、しばらくするとY先生が口をぬぐいながらカーテンから出てきたので、間違いないのでしょう。
M先生は崩れるように、座り込んでいました。
O先生と、すごい場面を見てしまったことを話しながらその場は帰りました。
しかし、若い女性たちがそんな刺激的な場面を見て黙っていられるはずもなく、瞬く間に小さな保育園の噂に発展してしまいました。
驚いたことに、エロの場面を見たのは私たち2人だけではなく、他の先生たちも目撃していたのです。
その内容は、ピアノに突っ伏したM先生のお尻に何かを入れていたとか、キスしながらY先生がM先生のペニスをしごいていたとか...昼間の保育園からは想像がつかないようなものでした。
彼女はいまもどこかで害を成しているのか
噂話も広がって、同僚たちもM先生の意外な一面を見たことでショックを受けていると意外な結末が突然やってきました。
Y先生は突然、挨拶もなく退職となったのです。
噂話を消すために、職員会議が開かれて
「M先生がY先生からの猥褻行為で仕事にならない」と園長に涙ながらに訴え、Y先生との話し合いが水面下で行われていたようです。
(げ、付き合ってるわけじゃなかったのか)
と思いながらいると
「お騒がせしました。変な場面を見た先生方もいたようですね。大事になっても困るので悩んだんですけど」
と涙目になっているM先生。
その場にいた保育士たちが
「同意の上だと思ってた、強制だと気づいてあげられなくてごめんねー」ときっと思っていたでしょう。
そんな時にO先生が
「一人でこもっている時もオナニーしてたんですか?」
と口走ってしまい
M先生が
「ちがいます!悩んでしんどかったんです!」
とガチキレし、全員で(O先生、本当に馬鹿なのかしら)
と溜息をついて職員会議終了となりました。
その後も、Y先生が男性保育士がいる園ばかりに就職している噂をきいて、全く懲りてないのだと思ったのでした。