こんにちは、元エロ本編集者の蒼樹リュウスケです。
「素人投稿エロ本の投稿者って、なんで自分のエロい写真を投稿してくるの?」
これは「素人投稿エロ本って、ヤラセなんじゃないの?」に続いて、私の人生でも数多く聞かれてきた質問です。
たしかにいくら目線が入ってプライバシーには配慮されている、と言っても、万が一投稿がバレたら……と考えると、かなりリスクが高いように思えます。
なかには「そのバレるかバレないかのスリルがたまらない!」と考えているドMな投稿者もいたかもしれませんが、やっぱり最後は「投稿者はね、エロいんだよ……」と返答するくらいしか、私にはできませんでした。
当時は正直に言えば「よくわからないから、そうとしか言えない」との感じもありましたが、大人になった現在、もう少し「投稿者はエロい」の本質を語れるようになった気がしています。
素人投稿エロ雑誌ではとくに恋人同士や夫婦など「カップル系投稿者」がエロい
素人投稿エロ雑誌の投稿者、これは大きくわけて2つのタイプに分類できます。
「ナンパ系投稿者」と「カップル系投稿者」ですね。
ナンパ系投稿者は、とにかく出会い系サイトを駆使してナンパに励み、さまざまな女の子とのハメ撮りを送ってくるタイプ。
そして「カップル系投稿者」は、恋人同士や夫婦など常に決まった相手とのハメ撮りを送ってくるタイプの投稿者です。
この2つのタイプのうち、過激なプレイに走りやすいのが「カップル系投稿者」であったことは、まず間違いありません。
具体的なプレイの内容を、ちょっとご紹介しましょう。
現在ではヤバい場所での露出プレイが増える
令和のエロ業界は、野外露出に非常に厳しくなっています。
まず「露出プレイの場所が特定されるとアウト」、そして「ほかの人間から見える環境で露出プレイするとアウト」です。
だから令和の露出AVは、他人に見られるシチュエーションでの露出プレイはまず見られません。
しかし私が現役の編集者だった時代は、かなりそのあたりがユルめではありました。
「駅前で露出」「歩行者天国で露出」のような、現在では一発アウトな投稿写真を送ってくる投稿者も多かったのです。
歩行者天国で複数の男性から囲まれてボディタッチされている写真を「妻の身体を歩いていた人たちに触ってもらいました!」なんて手紙とともに送られた日には、さすがに心配になりました。
エロい写真は雑誌にとってはありがたい、それは確かなんですが……。
複数プレイやマニアックプレイにチャレンジし始める
露出以外では、複数プレイに走るカップル系投稿者も多かったですね。
「ホームページを作って、参加男性を集めた」「混浴温泉で露出して、入ってた男性としちゃった」など。
「自分の奥さんや彼女を他人に自慢したい」心理が「さまざまな男性に抱かせたい」に変化する面があるようですね。
素人投稿エロ雑誌には「投稿者に読者からの手紙を転送する」コーナーもありましたので、そういったところで参加者を募った投稿者もいました。
そのカップル系投稿者は、奥さんから「どうしても複数でしたい!」と頼まれた、とのことで、ご本人はけっこう複雑な気持ちだったようですが。
素人投稿エロ雑誌のカップル系投稿者はなぜ過激化していくのか?
最初はふたりでのハメ撮りを送ってきていた素人投稿エロ雑誌のカップル系投稿者が、なぜ過激なプレイに走るようになるのでしょうか。
他人から「注目される快感」に目覚めてしまうから
素人投稿エロ雑誌に掲載されたカップルに話を聞いたとき、多くの女性は「恥ずかしかった」といっしょに「うれしかった」との感想を語ってくれました。
自分の写真が大きく雑誌に掲載される、そんな経験はなかなかできるものではないので、この気持ちは理解できますね。
しかし何度も写真を送っているうちに、マンネリ化してくるとどうしても掲載スペースは狭くなり、扱いも小さくなってきます。
そこでほかの投稿者の写真を見て「こういうプレイをすれば、また大きく扱ってもらえるんじゃ?」と考えて、露出など過激なプレイに走るわけです。
ほかの投稿者に対するライバル心があるから
素人投稿エロ雑誌は、いわゆる「常連」と呼ばれる投稿者を中心に制作されていました。
さすがに私が編集していた頃は「毎月新しい投稿者が何十人も写真を送ってくる」なんて状況ではなかったのもあります。
そうすると、けっこう投稿者同士の間でライバル心が芽生えてくるわけですね。
「あのカップルには負けない!」との思いから、過激な写真を送ってくるわけです。
ちなみにナンパ系投稿者も「先月は○○さんが5人ハメ撮りしていたんで、私はもっと頑張りました!」みたいな意地の張り合いをしていた場合がありました。
ついライバルを見つけて相手に勝ちたくなるのは、人間の持つ本能なのかもしれません。
エロを中心に「人間の本能」が丸見えになる生々しさが素人投稿エロ雑誌の魅力
素人投稿エロ雑誌が好きな人に良く言われたのが「素人投稿エロ雑誌には、AVやグラビアにはない生々しさがある」との言葉です。
当時はただ「本物の素人女性のエロい姿が見られる」点が生々しさなのか、と考えていましたが、おそらくそれだけではないのでしょう。
投稿者の「もっと注目を浴びたい!」、読者の「もっとエロい写真を見たい!」、そして編集者の「もっとエロくして売れる雑誌を作りたい!」。
そんなエロを中心とした人間の本能、欲望がガッツリ集まったドロドロした感じ、それが「生々しさ」の正体だったのかな、なんて今では考えています。
そう考えると、かなり貴重な経験をさせてくれたのが素人投稿エロ雑誌の世界です。
深夜まで某ナンパ系投稿者のハメ撮り自慢を聞かされたこととか、女性投稿者から「旦那と別れたので、そちらにある写真をすべて処分してください」と泣かれてぐったりしたこととかも良い思い出……にはさすがになりそうにはないですけど、ね。